大工の棟梁さんのおはなし




前日岡山市で飲み会があったため、車を駅に投げての帰宅だった、
翌朝は自転車で極寒の中片道5kmをはしる。

駅について盗難防止のため自転車を車に積み込んで出社した。

仕事中上平さんから電話で、我が家の最終的なチェックが建築確認事務所にで行われパスしたらしい。

「気持ちばかりのものを置いておきましたよ~」と電話で伺った。

そして帰り道、せっかく積み込んだ自転車を新しい家の方に置いてから帰ろうとおもい、大回りして家の方へいく。

時間は午後7時30分ぐらいであたりはすでに真っ黒だが、我が家の外灯が2カ所ついている。

へ~夜こんな感じの照明なんだ とまだ感心することばかり

駐車場に車を止めると、センサーで感知するのか明かりがぴかり!
すごい!なんだか至れり尽くせり、今まで済んでいたアパートは築40年の年期もののためか、40年後の未来に突然迷い込んだような進化だ。

さて、そんなことを思いながら自転車を車から降ろしていると、
「こんばんは~まだ入居はされてないんじゃなぁ~、家を見せてもらいに来たんじゃけど、おてんねーけー(家を見せてもらいに来たが、いらっしゃらないから)」と声がする。

「あっこんばんは」(誰かな?)とおもいつつかををよく見ると

「ああっこんばんは、どうも、どうもお世話になりました。おかげですごく素敵な家が出来ました」と僕

そこに現れたのはこの家を建ててくれた大工の棟梁さんではありませんか!

引き渡しもおわり、最終的にどんな家になったのか気になったとのことで、お孫さんを連れて見に来たのだという。

お孫さんに「どうだ!」と誇らしげに自慢している頭領さんをみると、こちらもうれしくなってくる。

「どうぞ、電気を付けて中に入ってください。」と僕、

跳梁さんの立てた多くの家の中でも、我が家はかなり変わった部類に入るらしく、「家内にもみせちゃらにゃーいけんけーのー(奥さんにも見せなければならないからなぁ)」と携帯で写真をぱちり。

10分ほど家を見たああと、棟梁さんは帰っていた。
何という偶然だろうか。全く行く予定は無かったが、たまたま自転車を置きに行ったタイミングでのこの出会いは、すごく不思議な、心に残る出来事だった。

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